洗えるポリエステル着物のお手入れと保管方法
2024年1月16日
最終更新日時 :
2024年1月13日
内村圭
着付け教室福岡 麗和塾 内村圭です。
近年、その手入れのしやすさから人気を集めているポリエステル製の着物。従来の天然繊維よりも柄や色の選択肢が豊富で、お手入れが簡便な点が、多くの人に受け入れられています。しかし、手入れの仕方を誤ると生地の傷みや劣化の原因となることもあります。ここでは、ポリエステル着物の特徴や、自宅で簡単にできるお手入れ方法、そして保管について細かく解説します。
ポリエステル着物の特徴
ポリエステル繊維は、石油由来の合成繊維であり、その特性からいくつかの利点と欠点があります。
長所
- 丈夫な生地: ポリエステル繊維は強度が強く、摩擦にも強いため、生地が頑丈で耐久性があります。
- お手入れが簡単: 洗濯にも強く、日光や熱、水にも頑強。シワになりにくいため、手入れが簡便です。
- 速乾性がある: 洗濯後の速乾性が高いため、素早く乾燥します。
短所
- 色落ちしやすい: 洗剤の種類や染め方によって色落ちしやすい特性があります。
- 他の素材との擦れ: 他の素材との擦れにより毛羽立ちや毛玉ができることがある。
- 静電気の発生: 洗濯の仕方によっては静電気が起きやすくなる。
これらの特徴を踏まえ、ポリエステル着物のお手入れと保管に注意を払いましょう。
ポリエステル着物のお手入れ方法
- 洗濯: 洗濯は可能ですが、他の色と混ぜて洗うと色移りする可能性があるため、同色で洗うか洗濯ネットを使用しましょう。洗濯機を使用する際は、弱い手洗いコースやネットを利用した手洗いが良いでしょう。洗濯後は速やかに取り込み、形を整えて陰干しします。
- 乾燥: 速乾性があるため、洗濯後はできるだけ早く乾燥させると良いです。日陰で自然乾燥させ、直射日光を避けるようにしましょう。乾燥機の使用は避けた方が無難です。
- アイロン: 低温でアイロンをかけることができますが、あまり高温のアイロンは避けましょう。また、直接生地に触れる際は、濡らした布などをかけてからアイロンをかけると安心です。
- 収納: 着物をしわにならないように収納することも大切です。ハンガーにかける場合は、畳んだ状態で押入れやクローゼットなど風通しの良い場所に保管しましょう。
保管方法と注意点
1 湿気対策: 保管場所には湿気がこもらないように気をつけましょう。湿気が原因で生地が傷むことがあります。
2 定期的な取り出し: 一度しまった着物も定期的に取り出し、風通しを良くすることでカビやニオイの発生を予防できます。
3 収納ケース: 着物専用の収納ケースを使用すると、保管時に折りシワができにくく便利。
おわりに
ポリエステル着物はお手入れが比較的簡単で、丈夫な素材ですが、正しいお手入れと保管が重要です。洗濯やアイロンがけ、収納方法など、これらのポイントを意識しておくことで、長く美しい状態を保つことができます。着物を大切に扱い、その美しさを存分に楽しんでください。どうぞ、素敵な着物のライフをお過ごしください。