気軽に着物を着る機会を作るコツ

着物着付け教室福岡 麗和塾 内村圭です。

 

「着物を着たいけれど、着ていく機会がない」という理由で、なかなか袖を通せずにいる方は少なくありません。しかし、着物を楽しむために最も大切なのは、他人の目や社会的な“着物を着るべきシーン”にとらわれることなく、自分の気持ちを重視することです。着物を着るのに、特別な理由や大義名分は必要ありません。

ここでは、日常の中で着物を気軽に楽しむための方法や心構えについてご紹介します。

着物を着る機会を作るための心構え

他人の目を気にしてしまうと、「着物を着るのは特別な場だけ」という固定観念に縛られがちです。しかし、もっと気軽に「自分が着たいときに着る」というスタンスを取ることで、着物を日常に取り入れる機会が増えます。

 自分主体の「マイルール」を作る

着物を着る理由やシーンは自分で決めてしまいましょう。たとえば、「週末に一度は着物を着る」「友達と一緒に着物でランチを楽しむ」など、自分に合ったルールを設定しておくと、自然と着物を着る機会が増えます。誰かに決められた基準ではなく、自分主体のルールが、着物ライフをもっと楽しくしてくれます。

具体的な着物の楽しみ方

「気軽に着るためにはどうしたら良いの?」という疑問に答えるために、実践的なコツをご紹介します。

1. 着物を着る約束をする

一番手軽に着物を楽しむ方法は、誰かと「着物で出かけよう」と約束することです。友達同士でのランチや、お茶会、観光地へのお出かけなど、目的があるとモチベーションも上がります。

ただし、他人と予定を合わせるのが難しい場合もあります。その場合は、自分で「この日は着物を着る」と決めてしまうのもおすすめです。予定があると、着物の準備も早めに整えることができ、当日スムーズに着ることができます。

2. 着物のコーディネートを早めに準備

着物を着る日を決めたら、早めに着ていく着物のコーディネートを準備しておきましょう。

・ 帯や帯締め、帯揚げなどの小物の色合わせ
・ 季節に合った素材や柄の選択
・ 足袋や草履の用意

これらを事前に決めておくことで、着物を着る準備にかかる時間を短縮できます。また、準備が整っていると、気分も高まり、着物を着るモチベーションが自然と上がります。

3. 着物グッズをひとまとめにしておく

「着物を着よう!」と思ったときに、どこに何があるのか分からなくなると、探す時間がかかり、負担に感じてしまうことがあります。

そのため、普段から着物に必要なアイテムはひとまとめにしておくことが重要です。

・ 帯、帯締め、帯揚げ
・ 補整用のタオルや紐類
・ 足袋、草履
・ 和装バッグ

これらをまとめておくことで、着物を着る準備がスムーズに進み、余計なストレスを減らすことができます。

4. 当日は時間に余裕を持って支度をする

着物は洋服よりも支度に少し時間がかかります。当日は、十分な時間を確保して、ゆったりと準備することを心がけましょう。

焦って着付けをすると、帯の位置や襟の合わせ方が乱れてしまい、着崩れの原因になります。余裕を持って準備することで、きちんとした着姿を楽しむことができ、着物での外出も心から楽しめるようになります。

着物を楽しむための気持ちの持ち方

着物は特別な場面だけでなく、日常の中でも楽しむことができます。お茶を飲みに行くだけでも、近所を散歩するだけでも、着物を着るだけでいつもと違う気分を味わえるものです。

また、着物を着ることは、自分自身を表現する手段でもあります。着物を通して自分の個性を楽しむことができるのは、他のどんなファッションにも代えがたい魅力です。

自分らしく着物を楽しむ

着物を着る機会は、自分で作ることができます。他人の目や社会的な常識にとらわれることなく、「自分が着たいときに着る」というスタンスを持つことで、着物ライフがもっと気軽で楽しいものになるでしょう。

事前の準備やマイルールを作ることで、着物を着ることへのハードルがぐっと下がります。ぜひ、日常の中で気軽に着物を楽しむ機会を作り、心豊かな時間を過ごしてみてください。