着物姿を美しく保つために
着物着付け教室福岡 麗和塾 内村圭です。
着物を着た際、多くの方が経験するお悩みとして、時間が経つにつれ次のような崩れが生じることがあります。
- 衿元が乱れてしまう
- 衣紋(えもん)が詰まってしまう
- 帯の位置が下がる
- 裾が広がり、シルエットが崩れる
これらの着崩れを防ぎ、長時間美しい着姿を維持するためには、「補整」が大変重要な役割を果たします。
着物にくびれは不要!安定した土台作りが美しさの秘訣です。
洋装では、ウエストラインを強調することでメリハリのあるシルエットを作ることが一般的ですが、着物の場合はその逆です。着物を美しく着こなすためには、くびれを強調する必要はありません。むしろ、くびれ部分を補整によって滑らかに整えることで、シワができにくくなり、紐が緩みにくくなるため、着崩れしにくくなります。
また、着物は重ね着の衣装であるため、補整を施すことで土台が安定し、長襦袢や着物のフィット感が増し、美しいシルエットを保つことができます。
体型に合った補整で着崩れを防ぐ
人それぞれ体型は異なるため、自分に合った補整方法を学ぶことが大切です。適切な補整を施すことで、着崩れのリスクを大幅に減らすことができ、より快適に着物時間を楽しめます。
たとえば、次のような補整の工夫が効果的です。
- 衿元が崩れやすい場合 → 胸元のボリュームを調整し、襦袢や着物の衿が密着するようにする
- 衣紋が詰まりやすい場合 → 背中の補整をしっかり行い、衣紋を抜きやすくする
- 帯の位置が下がる場合 → 腰回りをフラットに整え、帯がしっかり固定されるようにする
- 裾が広がる場合 → 腰回りのラインを滑らかにし、裾のシルエットが整うようにする
これらのポイントを押さえることで、「着た直後はきれいだったのに、写真で見ると崩れている…」といった後悔を防ぐことができます。
補整をマスターして、美しい着物時間を楽しもう
着崩れを防ぐために、着付けの技術を見直すことも大切ですが、それ以上に補整が適切であれば、着姿の美しさが格段に向上します。着物は重ね着の文化であり、その土台となるのが補整です。
自分の体型に合った補整をしっかりと学び、安定した着姿を手に入れることで、より快適で美しい着物時間を楽しみましょう。