美しさと心地よさを両立させる着物とは

福岡着物着付け教室 麗和塾 内村圭です。

着物をきれいに着られたときの嬉しさは、格別なものです。鏡に映る自分の姿が凛として見え、着心地もよく、自然と気分も上向いていく──そんな瞬間は、着物を着る楽しさを一層深めてくれます。

着姿の美しさと快適さ。この二つを当たり前のように両立させるためには、実は“着物の寸法”が大きく関わっていることをご存じでしょうか。

着物は「風呂敷」にたとえられることがあります。ある程度大きくても、小さくても、着方次第で着用できる──これは洋服にはない、着物ならではの柔軟性であり、大きな魅力です。特にリサイクル着物が注目される現代では、サイズに多少の違いがあっても「工夫しながら楽しむ」方が多くいらっしゃいます。しかしながら、やはり**“自分の寸法に合った着物”**とそうでないものとでは、その着心地や着姿には明確な違いがあります。

「マイサイズ」の着物がもたらす、快適さと安心感

リサイクル着物を普段から愛用している方が、初めてご自身に合った寸法の着物を着たとき、たいていこのようにおっしゃいます。

  • 「着やすいですね!」

  • 「体にすっとなじみます」

  • 「着付けがとても楽です」

このような声は、決して珍しくありません。まさに、自分にぴったり合った寸法の着物は、無理がなく、自然と美しい着姿に導いてくれる存在なのです。

本来であれば、着物に慣れるまでは「自分の体に合った寸法の着物」を着用し、着付けや所作に十分慣れてから、少しサイズの異なる着物に挑戦する、というのが理想的な順序です。

ところが実際には、「お手元にある着物」や「手に入りやすい価格のリサイクル着物」から着付けを始められる方が多くいらっしゃいます。それもまた、着物と親しむ入り口としては大切な選択ですし、着物の楽しさを知るには十分な方法です。

興味深いことに、「自分の寸法で仕立てたはずの着物」が、実際に着てみると「なんだか着にくい」「しっくりこない」という声も少なからず耳にします。

その理由はさまざまです。

  • 採寸の時点での誤差

  • 和裁士による換算や仕立て方法の違い

  • 着用する側の体型の変化(体重の増減)

着物は一度仕立てたら終わりではなく、時間の経過や体の変化とともに“付き合い方”も見直していくものだということが分かります。

寸法と着付けの両面からサポートする安心感

福岡の着付け教室「麗和塾」では、講師自身が現役の和裁士であるという強みを活かし、着付けと仕立ての両面から受講生をサポートしております。

「着物が着づらい」「思うように着こなせない」というお悩みを抱える方には、次のようなご相談を承っています。

  • 着物の寸法チェックとアドバイス

  • お仕立て・サイズ直しのご相談

  • 寸法の異なる着物でも快適に着るための着付け工夫

着物をもっと楽に、もっと心地よく着ていただきたい。そんな想いで、一人ひとりの体型やお悩みに寄り添ったサポートを行っております。

「美しさ」は自信につながり、「快適さ」は継続につながる

着物を着る上で、「見た目の美しさ」と「着心地の良さ」は、どちらも欠かせない要素です。

着姿が美しく整うと、自然と気持ちも前向きになり、自信を持って人前に出られるようになります。また、着心地が良ければ、長時間着ていても疲れにくく、何度でも着物を楽しみたくなるものです。

その両方を支えるのが、“ご自身の寸法に合った着物”なのです。

タンスの中の着物を見直してみませんか?

お手持ちの着物の中には、「サイズが合っていないから着づらい」「うまく着られなかった」という理由で眠ったままになっているものはありませんか?

もしかしたら、少し寸法を直すだけで、また活躍の場を得られる着物かもしれません。寸法を見直し、体に合った着方を知ることで、着物はもっと身近で、もっと快適な存在になります。

そして何より、「自分にぴったり合う着物」をまとうことで、装いに対する自信が深まり、着物を着ること自体が、暮らしの中の特別な喜びとなっていくのです。

着物を、より美しく、より心地よく着用するために──。ご自身の体に合った寸法の着物と出会うことは、とても大切な第一歩です。

「着物をきれいに、快適に着たい」と願うすべての方が、その喜びを日々の中で感じられるように。
寸法と着付け、両方からのアプローチで、あなたの着物時間をさらに豊かにするお手伝いができれば幸いです。