日々の選択が人生を形作る
着物着付け教室福岡 麗和塾 内村圭です。
私たちは日々、無意識のうちに多くの選択を繰り返しながら生きています。ケンブリッジ大学の研究によると、人は1日に最大35,000回もの「決断」をしているといいます。この数字を聞くと、その多さに驚かずにはいられません。
また、私たちは日々、何かしらの疑問を自らに投げかけ、その答えを導き出す「自問自答」を繰り返しています。その回数は、1日におよそ30,000回から40,000回にも及ぶとされています。こうした思考の積み重ねが、私たちの行動や習慣を形作り、最終的には「今の自分」という存在をつくり上げているのです。
この事実を踏まえると、「人生は自ら創り上げるもの」という考え方に、より納得がいくのではないでしょうか。日々の小さな決断や行動が、未来の自分にどのような影響を与えるのかを意識することで、自分の理想とする人生へと近づいていくことができるのです。
未来を自ら創るために
では、これからどのような人生を創り上げていきたいでしょうか?
「いつかチャンスが訪れるのを待つ」という姿勢では、未来は曖昧なままです。何の目標もなく日々を過ごしていると、他人の考えや環境の変化、仕事の忙しさに流され、気がつけば「こんなはずではなかった……」と後悔してしまうことにもなりかねません。
未来を自分の望む形にするためには、日々の取捨選択が欠かせません。目の前の選択肢に向き合い、どちらを選ぶべきかを考え、自分で決断することこそが、充実した人生を築く第一歩となるのです。
「着物時間」も選択のひとつ
この「日々の選択」という考え方は、着物を楽しむことにも通じます。「着物を着る機会がなかなかない」「特別な日でなければ着ることができない」と思っている人は多いかもしれません。しかし、それもまた、自分自身の選択次第なのです。
着物を着る機会をただ待っているだけでは、いつその機会が訪れるのか分かりません。着ること自体を「特別なイベント」としてしまうと、ハードルが上がり、結局のところ着る機会がないまま過ぎてしまうこともあります。しかし、これは本当に「機会がない」のでしょうか?
例えば、一日中着物で過ごすのが難しくても、半日だけ着る、あるいは3時間だけ着るという選択もできます。さらに、もっと気軽に「近所のカフェでお茶をする1時間だけ着る」と決めることも可能です。着物を着る時間は、自分自身の選択によって生まれるのです。
私たちは無意識のうちに、自分でハードルを上げてしまいがちです。「着物を着るのは大変」「時間がない」と考えてしまうことで、その機会を逃していることも少なくありません。しかし、実際には、ちょっとした決断ひとつで、日常の中に「着物時間」を取り入れることができるのです。
日々の選択を意識し、理想の未来を創る
人生において、私たちは毎日多くの選択を重ねながら生きています。どんな服を着るか、何を食べるか、どの道を歩くか——それらの一つひとつが、未来の自分へとつながっています。
理想の人生を創るためには、自分がどのような未来を望んでいるのかを意識し、日々の選択を大切にすることが重要です。そして、それは着物のような日常の楽しみにも同じことが言えます。
「いつか」ではなく「今日」、どのような選択をするのか。
その小さな積み重ねが、やがて大きな変化を生み出し、望む未来へとつながっていくのです。